第4回ビジネス専門セミナー「第一章 バイオフィリアとは ~自然と人の関係~」が開催されました

ガーデンセラピーに関わるさまざまな業種・業界にてビジネスをされている企業様とその従事者様向けのビジネス専門セミナーが2023年1月26日(木)にWEB会議ツール「Zoom」を使ったオンライン方式で開催されました。
あわせて約35名の方にご参加いただき、「具体的な事例を学ぶことができてよかった」との多くの声をいただきました。
ご参加いただきました皆さまには御礼申し上げます。

講義内容・講師

開催のご挨拶 日本ガーデンセラピー協会 理事長 高岡伸夫氏

まず始めに、2016年4月の設立からこれまでの間に多くの会員様にご尽力いただきましたことへの御礼と法人会員・個人会員共に会員数が順調に伸長している報告がございました。
今回のビジネス専門セミナーでは今最も注目されているテーマである『バイオフィリア』について深く学んでいただき、時代の課題に対して緑を活かしたエビデンスのある提案で、ガーデンセラピーを多くの方に広めていただきたい、とお話がありました。

講演:「バイオフィリアとは ~自然と人の関係~」
メディカル・デザイン株式会社 代表取締役 水口真理子氏(当協会理事)

2021年より千葉大学園芸学部専攻生として、福祉医療施設におけるバイオフィリックデザインを研究している当協会理事の水口真理子氏より、1.バイオフィリア 2.社会背景 3.バイオフィリックデザイン 4.今後の課題の4つのテーマに分けてお話をいただきました。

1.バイオフィリアでは、言葉の語源や人類の歴史からみた緑との関わりについて説明がなされました。バイオフィリアと健康の関連性においては、健康なこどもの成長発達・自然環境的要素があるオフィス環境・自然を眺められる窓のある病室などの3つの事例をもとに、緑が人に与える影響についてエビデンスをもって説明がなされました。

2.社会背景では、近年話題となっている温暖化・自然災害・気候変動などの課題に対して、SDGsやカーボンニュートラルなどのテーマにそくした持続可能な社会づくりが必須であるというというマクロの視点が示されました。

3.バイオフィリックデザインでは、社会背景をふまえたうえで、私たちがどのような提案をしていくべきかという話がなされました。バイオフィリックデザインに欠かせない5つの要素として「光・水・植物・生物・天然石」があげられ、自身が携わったWELL認証をえた医療機関での事例について具体的な説明がなされました。

4.今後の課題では、実証実験などによる効果検証を進めエビデンスを蓄積することやバイオフィリア・バイオフィリックデザインのガイドラインの制定が必要である、という説明がなされ、本講演を総括として現在世界そして地球が抱えるリスクを課題解決したいという想いを改めてお話しいただきました。

健康で笑顔のある幸せな暮らしを、プロの方々と一般の方々が一丸となって作り上げていくことで心身ともに豊かな生活を実現できるよう、まずはプロの方々にガーデンセラピーについてより深く学んでいただき、多くの方に広めていただきたい、とお話しがありました。

参加者の皆さまからは、
「今後も引き続きバイオフィリアについて勉強がしたい」
「とても深い内容のお話を聞かせていただきました」など
ご意見・ご感想など、数多くの高い評価をいただきました。

今後も、当協会では「人の笑顔と健康をつくるガーデンセラピー」をより多くの方々へ広められるよう、さまざまなセミナー・イベントを企画し実施してまいります。

<文責>
一般社団法人 日本ガーデンセラピー協会 事務局
E-mail : office@garden-therapy.org